織物/染色品/その他の繊維製品とは
染めた糸を織る「先染め」の方法で作られた布を織物と呼ぶ。糸を縦横に組み合わせて作る。糸の素材、染め方、織り方などにより、さまざまな色柄、風合いの生地に仕上がる。また、織った生地を染める「後染め」の方法で作られた布を染色品と呼ぶ。その他、衣装や武具にあしらう組紐や刺繍などの繊維製品が、今日に伝統を受け継いでいる。
織物の歴史
CRAFT HISTORY
日本では長らく麻素材の繊維を利用してきたが、2000年ほど前、中国からの渡来人によって養蚕や絹織物の技術が伝えられたと言われている。その技術は日本各地で発展を遂げ、平安時代には、日本独自の紋様の織物が見られるようになった。16世紀末頃から綿織物が普及し、当初は主に軍用の兵衣などに活用されていたが、徐々に庶民の生活に定着していった。
現代の織物
MODERN CRAFT
手織りから大型の機械などを使った織物が主流となった。着物、日常着、小物などのほか、多種多様な織物が作られている。
伝統工芸品指定の織物
CRAFT LIST
二風谷アツトウシ
置賜紬
羽越しな布
奥会津昭和からむし織
結城紬
伊勢崎絣
桐生織
秩父銘仙
村山大島紬
本場黄八丈
多摩織
塩沢紬
小千谷縮
小千谷紬
本塩沢
十日町絣
十日町明石ちぢみ
信州紬
牛首紬
近江上布
西陣織
弓浜絣
阿波正藍しじら織
博多織
久留米絣
本場大島紬
久米島紬
宮古上布
読谷山花織
読谷山ミンサー
琉球絣
首里織
与那国織
喜如嘉の芭蕉布
八重山ミンサー
八重山上布
知花花織
南風原花織
染色品の歴史
CRAFT HISTORY
7世紀ごろ、仏教の伝来とともに中国や朝鮮から染色の技術が伝えられた。紅花、日本茜、蓼藍などの植物から抽出した色素を、媒染材を用いて定着させ、型紙と防染糊を使い布地に模様をつけながら染める方法、筆や刷毛などで布地に直接絵柄を描く方法など、日本各地で、日本独特の染料や技術が発達した。
現代の染色品
MODERN CRAFT
近代になってヨーロッパから人造染料が輸入されるようになり、現在流通している糸・生地の99%以上は、人造染料によるものとなっている。
伝統工芸品指定の染色品
CRAFT LIST
東京染小紋
東京無地染
加賀友禅
有松・鳴海絞
名古屋友禅
名古屋黒紋付染
京鹿の子絞
京友禅
京小紋
京黒紋付染
浪華本染め
琉球びんがた